ESG経営で加速する!あなたの業務のミッションを実現させる3つのメリット
ビジネスの領域でESG経営という概念が注目されてから、久しくなりました。
ESG経営とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)という3つの要素を考慮に入れた経営のことを言います。気候変動、少子高齢化、人権問題など、多様な社会課題が顕在化する中で、これらの問題に対して、企業は従来の売上や利益を最優先する経営から、社会全体に利益をもたらすESG経営への転換を求められています。
ある調査によると、従業員1000名以上の大企業の約7割がすでにESG経営に取り組んでおり、経営層や次世代を担う若手社員にとって、既にESGの概念は当たり前の価値観になりつつあります。
しかし、実際に現場で業務をこなす管理職や社員の中には、「社会に良いことだとはわかるが、取り組むのは手間がかかりそう」「今の業務や売上にどのようなメリットがあるのか疑問」と感じる方も少なくありません。ESG経営の必要性は漠然と認識されているものの、その本質的な意義や具体的な取り組みの理由が浸透していないのが、現状の課題です。
そこで今回は、企業がESG経営に取り組む3つの具体的なメリットの解説を通して、ESG経営への「思い込み」を解きほぐしていきたいと思います。
「実は業務で目指す目標やビジョンとそんなに遠くなかった!」と感じていただけると幸いです。
目次
目次
- メリット①:消費者や投資家からの好意的な評価
- メリット②:行政との全く新しいビジネスチャンス
- メリット③:次世代の優秀人材確保・リテンションへの効果
- 『ESG経営』が、あなたの仕事のミッション叶えるエンジンになる
メリット①:消費者や投資家からの好意的な評価
SDGsをはじめ地球規模で持続可能な社会への取り組みが推進される中、消費者の購買行動や投資家が考える企業価値には新しい変化が訪れています。
例えば、SDGsに関する認知率はコロナ前(2020年1月第3回調査)と比べ、コロナ後ではほぼ倍増しています。世代を問わず「社会的に良い行動」への関心が高まっていることが読み取れます。(出所:『電通、第4回「SDGsに関する生活者調査」を実施』https://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2021025-0426.pdf)
また、コロナ禍を経て実際の購買行動における消費者の関心も変化しています。廃プラスチックを使った製品や食品ロスを減らすサービスに関心が集まるようになっており、購買の一つの判断基準になっているのです。
また、近年はESG投資という環境や社会に配慮して事業を行っていて、適切なガバナンス(企業統治)がなされている会社への投資が世界的に進んでいます。日本国内の金融マーケットを他国と比べてみると、経済規模に対してESG投資が遅れていますが、逆に言えば今後国際情勢に圧される形で成長する可能性が高いということが分かります。
この様に、社会によい影響を与える企業は長期的な成長を見込めることから、消費者や投資家に好まれる傾向が高いです。
メリット②:行政との全く新しいビジネスチャンス
ESG経営は行政との新しいビジネスチャンスを生むことからも実施を進める大きな意味があります。
従来は、「公共の課題(=社会課題)は行政」「個人や企業の課題は民間」という不文律がありました。しかし人口減少や超高齢社会によって、行政だけで公共の課題を担う事が難しくなった近年、公共サービスの質の向上を目的に、顧客を起点とした柔軟な商品・サービスを持つ民間に、公共の領域に参入する機会が開かれてきています。
例えば、がん問題の領域では、それまで自治体が作成していた検診勧誘メッセージのデザインを企業が刷新したことで、大幅に健診の受診者を増やしたという事例があります。
また、この事例では、企業が関わることによって削減できた行政の社会保障費が、社会課題解決型事業の新たな財源となることも期待されています。
このスキームはソーシャルインパクトボンド(SIB)と呼ばれる、従来行政が担ってきた公共性の高い事業の運営を民間企業と協働して行い、その運営資金を民間投資家から募る仕組みです。近年では、自治体が社会課題解決の新たな事業スキームとして、企業との連携を進めています。
社会構造の変化の中で、これまでのように、行政だけで社会課題を解決することが難しくなっています。官民連携の新たな動きにより、元々行政が担っていたマーケットが民間に開かれることで、地域社会はより質の高い公共サービスにアクセスできるようになります。また、社会へ配慮した取り組みを行う企業にとっては、新たな事業展開と社会価値の創造を実現する、 またとないビジネスチャンスとなります。
メリット③:次世代の優秀人材確保・リテンションへの効果
ESG経営は次世代の優秀人材を確保するという側面においても大きな役割を果たします。
SDGsについての認知度は年々上昇しており、今や持続可能な社会については学校の授業で学ぶ時代となり、次世代の人材にとって共通認識となりました。その背景からか、実に4割強の就活生が、「志望企業のSDGsへの取組みが、志望度に影響する」と回答しているのです。
(出所:キャリタス就活「就活生の企業選びとSDGs(持続可能な開発目標)に関する調査」(2021年8月)https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/09/sdgsshu_202108.pdf)
また、次世代人材の多くは、「社会課題解決」への高い関心と意欲を常識と捉えて入社してきます。そのため、職場の実態とのギャップが大きいと、意欲低下や離職といった深刻な経営課題を招くことも予想されます。
この様に、企業が社会課題解決に取り組む事は、次世代の優秀層に対して、採用時の魅力を高めるだけでなく、採用後のリテンションにも大きな役割を果たします。
『ESG経営』が、あなたの仕事のミッション叶えるエンジンになる
いかがでしょうか。
ESG経営は、単に社会貢献を謳う「べき論」ではなく、実質的なメリットを持ち合わせた有効な経営戦略であることをお判りいただけたのではないでしょうか。
実際に、ESG経営を通した消費者・投資家からの好感やガバメントマーケットへの参入、そして優秀な人材の確保等の具体的なメリットは、皆さんが日頃業務を通して掲げる目標と相反するものではなく、むしろ取り組みの質を高め、促進させるものだと言えます。
これまでは意識の高い新人や経営層だけが言っていたことではなく、皆さんが取り組む意味・メリットは大いにあると感じていただけると幸いです!
リディラバでは、『食品ロス』『プラスチック廃棄物』『障害当事者の社会参画』『地域社会』など、様々な社会課題の構造を起点に、企業の事業課題(特に人材育成や事業開発)の解決に取り組んでいます。
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