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【企業人事向け】SNSで話題の「静かな退職」とは?エンゲージメント低下予防策や解決に導く企業向け研修などをご紹介!

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【企業人事向け】SNSで話題の「静かな退職」とは?エンゲージメント低下予防策や解決に導く企業向け研修などをご紹介!

「 静かな退職とは何か」「どんな背景や兆候があるのか」「個人・企業のリスクはあるのか」ー日本企業で20〜30代を中心に広がる「静かな退職」という概念について徹底解説。

静かな退職の何が悪い・静かな退職のやり方といった悩みを整理しながら、越境学習を軸にしたリディラバの企業研修が示す「静かな退職への向き合い方」も紹介します。

目次

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静かな退職とは?日本企業でも広がる
「静かな退職」の意味と背景

「静かな退職」とは、会社を辞めるわけではないのに、心のアクセルを静かにゆるめる働き方です。 職場にはちゃんといるし、目の前の仕事もこなしている。

ただ、これ以上は頑張らない・頑張れない。そんな“心理的な退職”が続いている状態を指します。

この概念はもともと海外で「Quiet Quitting」として広まりましたが、日本でも「静かな退職 日本」といったキーワードで多く検索されるようになりました。

背景には、長時間労働や成果と報酬のギャップなど、日本特有の事情もあります。表面的には業務をこなしているため、企業からすると非常に見えにくい現象です。

「静かな退職(Quiet Quitting)」の基本的な意味

静かな退職とは、端的にいえば「必要最低限の仕事しかしない」という選択です。

  • 与えられた業務はきちんとこなす
  • ただし、それ以上の“プラスアルファ”の仕事はあえて引き受けない
  • 残業や休日対応は極力断る
  • 昇進や新しいチャレンジには消極的になっている
  • 仕事への熱量や意義感覚が薄れている

ポイントは、「サボっている」のではなく、「契約や職務範囲に仕事を限定している」という点です。

その裏側には、「これ以上頑張ると自分が潰れてしまいそう」「頑張っても報われる実感がない」といった思いや、「人生の軸を仕事だけに置きたくない」という価値観の変化が隠れています。

実際には退職しない「心理的退職」という状態とは

静かな退職は、身体は会社に在籍し続けているのに、心だけが少しずつ距離を取っていく「心理的退職」とも言えます。

  • 以前ほど仕事にワクワクしない
  • チームや会社に対して、期待よりも諦めのほうが強くなっている
  • 「まあ、このくらいでいいか」と自分に言い聞かせている

この状態が続くと、本人の成長意欲が落ちるだけでなく、周囲のメンバーにも「頑張っても意味がないのでは」という学習性無力感が伝播し、組織全体のエンゲージメントが下がっていきます。

静かな退職と「頑張りすぎない働き方」の違い

ここで注意したいのは、「静かな退職」と「頑張りすぎない、持続可能な働き方」は似て非なるものだという点です。

  • 頑張りすぎない働き方→ 自分の健康や生活を大切にしながら、上司やチームと話し合って業務量や責任の範囲を調整している。→ 「どこまで頑張りたいか」を自分で決め、納得感をもって働いている。
  • 静かな退職→ 会社や上司との対話が十分に行われないまま、「期待しても変わらない」「これ以上背負えない」と、諦めから距離を取っている。→ モヤモヤを内側に抱えたまま、必要最低限のコミットメントにとどめている。

どちらも「線を引く」という点は共通していますが、「対話があるか」「前向きな選択かどうか」が大きな違いです。

静かな退職が日本で注目されるようになった理由

静かな退職は世界中で議論されている概念ですが、「静かな退職 日本」というキーワードで特に関心が高まっているのには、日本特有の雇用慣行と価値観の変化があります。

終身雇用・年功序列が揺らぎ、長く会社にいれば報われるとは限らなくなった一方で、現場には「これまで通り頑張ること」を前提とした期待が残り続けています。

  • 頑張っても給与や役職が大きく変わらない
  • 人員は増えないのに業務だけが増えていく
  • 「残業しないとやる気がない」と見なされる雰囲気がある

こうした環境の中で、「この会社に全てを預けるのは危険かもしれない」「仕事だけが人生ではない」という感覚を持つ人が増え、静かな退職という言葉が自分の状態を説明するラベルとして受け入れられていきました。

日本独自の長時間労働・同調圧力と価値観の変化

日本では、「とりあえず頑張る」「若手はがむしゃらであるべき」という価値観が根強く残っています。

一方で、20代〜30代の若手・ミドル層を中心に、

  • 家族時間や趣味時間を大切にしたい
  • 副業や学び直しなど「会社の外」にも自分の軸を持ちたい
  • メンタルや健康を犠牲にしてまで働きたくない

という価値観が広がっています。このギャップが、静かな退職の温床になっている側面もあります。

Z世代・ミドル層に共通する「仕事中心」からのシフト

Z世代は、就職した段階から「会社=人生のすべて」とは考えません。

一方、30代・40代のミドル層は、かつては仕事中心で頑張ってきたからこそ、「報われなさ」や「燃え尽き」を強く感じやすい世代です。

世代は違っても、「仕事中心」から「自分の人生中心」へとシフトしている点では共通しており、その表れの一つが静かな退職です。

企業側がこの価値観の変化を前提にしないまま「昔のがんばり像」を押し付けてしまうと、静かな退職が加速してしまいます。

静かな退職は何が悪い?
個人のメリットと企業のリスク

「静かな退職の何が悪い?」という問いが広がる背景には、「契約どおり働いているだけなのに、なぜ批判されるのか」という個人の感覚と、「チーム成果にはプラスアルファが必要だ」という企業側の感覚のズレがあります。

「静かな退職の何が悪い?」を解きほぐす3つの論点

静かな退職を感情論で責めるのではなく、次の3点で捉えることが重要です。

  1. 契約どおり働くこと自体は悪くない
  2. ただし、組織は“見えないプラスアルファ”を前提に設計されている
  3. そのギャップを埋めるのは、評価制度と対話の設計である

「静かな退職が悪いかどうか」ではなく、「なぜその選択に至るのか」という構造に目を向けることが、解決への入口になります。

静かな退職が「悪くない」と感じられる理由

多くの人にとって、静かな退職は“生き延びるための戦略”です。

  • これ以上頑張ると心身が壊れそう
  • 評価されない環境で頑張り続けるのは不公平に感じる
  • 家族や自分の時間を大切にしたい

こうした状況でアクセルを緩めることは、自分を守るための境界線とも言えます。

燃え尽き・メンタル不調を防ぐ“自己防衛”としての静かな退職

長時間労働や強いプレッシャーの中では、静かな退職がバーンアウトやメンタル不調を防ぐ「安全装置」として機能することもあります。

特に責任感の強い人ほど、自分を守るための「一歩引く」選択が必要になる場面があります。

一方で企業・組織に生じる静かな退職のリスク

一方で、静かな退職が組織に広がると、次のようなリスクが生まれます。

  • 新しい提案やチャレンジが生まれにくくなる
  • 「頑張っても損」という空気が広がる
  • 意欲の高い人材ほど他社へ流出しやすくなる

静かな退職は、放置すれば組織の「静かな劣化」につながりかねません。

生産性・イノベーション・人材流出への影響

静かな退職が増えると、「言われたことだけをこなす組織」になり、中長期的な競争力やイノベーションが損なわれます。

しかも、遅刻や欠勤のような分かりやすいサインが少ないため、気づいたときにはチームの半分以上が静かな退職状態、ということも起こりえます。

だからこそ、エンゲージメントサーベイや1on1、越境学習・企業研修などを通じて、早い段階で「違和感の芽」にタッチすることが重要です。

評価・報酬・成長機会の設計に潜む構造的課題

静かな退職の背景には、

  • どれだけ頑張っても昇給や昇進がほとんど変わらない
  • 評価の基準が分かりにくい
  • 成長機会が一部の人に偏っている

といった、「頑張りと報いの不一致」があります。

個人のマインドだけを変えようとするのではなく、評価・報酬・成長機会の構造を見直すことが、静かな退職に向き合う第一歩と言えます。

静かな退職は30代が増えている
キャリアの“中盤”で起こる変化

近年「静かな退職 30代」という検索が目立つのは、キャリアの“中盤”ならではの揺れがあるからです。

経験も責任も増える一方で、「この先のキャリア」「家族との両立」など、将来を具体的に考えざるをえない時期でもあります。

30代で静かな退職が起こりやすい理由

30代は、次のような要素が重なりやすいタイミングです。

  • 昇進・昇給の伸びしろが見え、「このままでいいのか」と迷いが出る
  • 先輩のキャリアを見て、自分の数年後が具体的に想像できてしまう
  • 結婚・出産・子育て・親のケアなど、プライベートの負荷が高まる

キャリアの頭打ち感×ライフイベントの板挟み

20代のように「とりあえず全力で走る」だけでは持たなくなり、 「転職するエネルギーはないが、このまま全力投球もしんどい」 という板挟みから、消耗を減らす手段として静かな退職を選ぶ30代も少なくありません。

30代の静かな退職に見られる兆候

30代の静かな退職は、次のような形で現れがちです。

  • 新規プロジェクトや難易度の高い仕事に手を挙げなくなる
  • 昇進の打診に「今は家庭を優先したい」と一歩引く
  • 会議や1on1で、「特にありません」「前と同じで大丈夫です」と短く返す

「若手に譲る」と言いながら、自分を守るために一歩引く

表向きは「若手にチャンスを譲りたい」と言いつつ、実際には「これ以上傷つきたくない」「失望したくない」という気持ちから距離を取っている場合もあります。

その背景には、「何を言っても変わらない」「自分ひとりではどうにもできない」という諦めが潜んでいることが少なくありません。

30代の静かな退職を“失望”で終わらせないために

30代は、組織にとって戦力の中核であり、若手のロールモデルでもあります。ここで静かな退職が広がると、将来の担い手が細っていきます。

だからこそ、「もっと頑張れ」とプレッシャーをかけるよりも、

  • 30代が抱えるキャリアと生活の板挟みを、まず言葉にしてもらう
  • 「家庭や自分の時間を守りたい」という選択を前提として尊重する
  • そのうえで、「この会社でならどんな関わり方を続けたいか」を一緒に探る

といった対話が重要です。30代の静かな退職を「問題」と切り捨てるのではなく、「働き方をアップデートするサイン」として扱えるかどうかが、組織の分かれ道になります。

静かな退職の兆候とは?
現場マネジャーが気づきたいサイン

「静かな退職 兆候」を検索する多くは、現場マネジャーや人事です。ここでは、静かな退職にありがちなサインと、見つけたときに最初に取るべき対応をコンパクトに整理します。

行動面で現れる静かな退職のサイン

静かな退職は、次のような行動の変化として表れやすくなります。

  • 会議での発言や提案が目に見えて減る
  • 新しいプロジェクトや改善活動に手を挙げなくなる
  • 雑談や相談が減り、職場での存在感が薄くなる
  • 社内イベントや越境学習の機会への参加を避けるようになる

「必要最低限だけ話す」状態へのシフト

チャットやメールが「了解です」「承知しました」といった最低限のやりとりだけになり、補足説明や一言コメントが消えていくのも典型的な兆候です。

以前はよく話していた人が急に静かになったときは、「忙しいだけ」と片付けず、背景にある感情や状況を聴きにいく必要があります。

業務データから見える静かな退職のサイン

静かな退職は、数字やログにもにじみ出ます。

  • 残業時間が急にゼロ近くまで減る
  • チャットや会議での発言数が減少する
  • 1on1の実施率や満足度、参加姿勢が下がる

複数の指標が同時に変化していないかを見る

単に残業が減るだけなら良い変化かもしれませんが「残業減少+発言減少+相談もなくなる」といった変化がセットで起きている場合は、静かな退職のシグナルと考えたほうが安全です。

数字の変化をきっかけに、「最近何か変わったことはある?」と対話を始める仕掛けを用意しておくことが大切です。

兆候を見つけたとき、人事・上司が最初にやるべきこと

静かな退職の兆候を見つけたとき、いきなり「もっと頑張ろう」「貢献が足りない」と伝えるのは逆効果です。まずやるべきなのは、「事実」と「感情」を分けて聴くことです。

指導より前に、安心して本音を話せる1on1をつくる

1on1では「最近、会議での発言が少し減っているように見えるけれど、何か変化があった?」 と事実を確認したうえで「そのとき、どんな気持ちでいた?」 と感情を聴きます。

評価や指導は、そのストーリーを聴き切ったあとで十分です。

「サボっている」認定ではなく、関係性の再構築から始める

「やる気がない」「サボっている」とラベリングしてしまうと、本人はさらに心を閉ざします。 静かな退職は、多くの場合「声を上げても変わらなかった経験」の積み重ねの結果です。

「静かな退職のやり方」を問い直す
「辞めさせないため」ではなく「安心して働けるため」に

ネットやSNS上には、「静かな退職のやり方」として、個人が自分を守るためのHow toが数多く紹介されています。

しかし、企業として向き合うべきなのは、「どうやって静かな退職をさせないか」ではなく、「どうすれば安心して働ける環境をつくれるか」です。

社員目線で語られる「静かな退職のやり方」とは何か

社員が語る静かな退職のやり方は、次のようなものです。

  • 残業は原則断り、定時で帰る
  • 休日の連絡には基本的に反応しない
  • 担当業務の範囲を超えるタスクはやんわりと断る
  • 評価や昇進に過度な期待をしない

これらは、一見すると「消極的な働き方」ですが、その多くは「自分の心身を守るためのセルフマネジメント」とも解釈できます。

残業・休日対応・チャットレスポンスの“自分ルール化”

静かな退職のやり方としてよく出てくるのが、「自分ルール」の設定です。

たとえば、「19時以降はチャットを見ない」「休日のメッセージは月曜に返す」「自分のタスクが100%のときは、新しい仕事を受けない」などです。

本来であれば、これらは組織としてガイドラインを設けるべきテーマですが、それがない場合、個人が自衛的にルールをつくっているとも言えます。

ジョブディスクリプション通りに仕事を絞る、という選択

「自分の役割はここまで」とジョブディスクリプションどおりに仕事を絞るのも、静かな退職の一種です。

これは決して悪いことではありませんが、「仕事の幅を広げたい人」と「範囲を絞りたい人」が同じ評価軸で比べられていると、不公平感が生まれます。

役割期待のグラデーションを整理し、「求める貢献レベル」と「対価」をセットで議論する必要があります。

企業が押さえておきたい「静かな退職 」のリスク

社員が静かな退職のやり方を身につけること自体は、ある意味で自然な流れです。 しかし、企業として押さえておくべきリスクも存在します。

放置すると「最低限しかやらない」がチームに伝染する

静かな退職を放置すると、「頑張っている人だけ損をする」というメッセージが暗黙に広がり、真面目で責任感の強いメンバーほど疲弊しやすくなります。

結果として、モチベーションの高い人ほど離れていき、「最低限しかやらない」がチームの標準になるリスクがあります。

見えない不公平感・モチベーション格差の拡大

同じ評価や給与であるにもかかわらず、「静かな退職モードの人」と「全力で頑張る人」が同じチームにいると、見えない不公平感が蓄積します。

この不公平感を解消するには、「どのレベルの貢献を期待しているのか」「その貢献にはどんな対価があるのか」を透明にする必要があります。

静かな退職の“やり方”を、健全な働き方のルールに変える

静かな退職のやり方を、個人の「裏テクニック」として放置するのではなく、組織として「健全な働き方のルール」に変えていくことが重要です。

期待役割の言語化と、対話ベースの業務量調整

まずは、役職や等級ごとに期待する役割と貢献を言語化し、社員と共有します。 そのうえで、業務量が期待と比べて過剰になっていないかを、1on1やチームミーティングで定期的に確認します。

個人の「ここまでは頑張りたい」を引き出す目標設計

静かな退職を防ぐために、「もっと頑張れ」と押し付けるのではなく、「どこまでなら自分は頑張りたいか」を本人の言葉で引き出すことが大切です。

静かな退職はクビになる?
日本の雇用慣行と“静かな解雇”の現実

「静かな退職でクビ」というキーワードには、「この働き方を続けていたら、解雇されてしまうのではないか」という不安がにじんでいます。

ここでは、日本の雇用慣行と、静かな退職と表裏一体の「静かな解雇(Quiet Firing)」について整理します。

静かな退職で本当にクビになるのか

日本では、諸外国と比べて解雇のハードルが高く、「静かな退職=即クビ」ということは基本的にありません。

ただし、著しいパフォーマンス低下や勤務態度不良が続けば、評価の低下や配置転換など、何らかの形で影響が出る可能性はあります。

日本の一般的な解雇要件とパフォーマンス不良のライン

法律的な詳細は専門家に委ねるべきですが、一般論として、「能力不足や勤務態度不良が解雇理由として認められるかどうか」には、高いハードルがあります。

一方で、人事評価の上では、期待水準を大きく下回る状態が続けば、昇進・昇給の機会が狭まるのは避けられません。

静かな退職を選ぶ個人にとっても、こうしたリスクを踏まえたうえで、自分の働き方をどう設計するかが重要になります。

「静かな退職=即解雇」ではないが、評価低下の対象にはなりうる

静かな退職は、「クビになるかどうか」だけでなく、「自分のキャリアの選択肢が狭まるかどうか」という観点でも考える必要があります。

業務の質やアウトプットが最低限にとどまる状態が長く続けば、社内外での評価は下がり、転職市場でも「伸びしろのある人材」とは見なされにくくなります。

静かな退職を選ぶのか、あえて一度立ち止まり、働き方そのものを見直すのか。中長期的な視点が重要です。

静かな退職と表裏一体の「静かな解雇(Quiet Firing)」

近年、静かな退職とセットで語られる概念に、「静かな解雇(Quiet Firing)」があります。

これは、企業側が社員を直接解雇するのではなく、「居づらい環境」をつくることで、事実上退職に追い込むような状況を指します。

配置転換・担当外し・昇進見送り…目に見えにくいサイン

静かな解雇は、次のような形で現れることがあります。

  • やりがいのある仕事から外される
  • 期待役割が曖昧なポジションに異動させられる
  • 昇進の候補から外され続ける

こうした状況が続くと、社員は「この会社には自分の居場所がない」と感じ、静かな退職や実際の転職を選ぶようになります。

本人が「静かな退職」を選ぶ前に、組織ができる予防策

静かな解雇が起こる背景には、「対話の不足」と「評価基準の不透明さ」があります。

重要なのは、上司と部下が一緒になって「どのような貢献を期待しているのか」「今の業務とのギャップは何か」を言語化するプロセスです。

早い段階で期待のズレを修正できれば、静かな退職や静かな解雇に至る前に、関係性を修復することが可能です。

クビにしない・されないための関係性づくり

企業と社員の関係性が、「評価する側」と「評価される側」の一方向になっていると、静かな退職も静かな解雇も起こりやすくなります。

重要なのは、「ともによりよい働き方をつくるパートナー」という関係性へのシフトです。

評価制度の透明性向上とフィードバックの頻度設計

評価基準や昇進条件が不透明だと、社員は「何を頑張ればいいのか」がわからず、静かな退職を選びやすくなります。

透明性の高い評価制度と、定期的なフィードバックを通じて、「期待されていること」「できていること」「まだできていないこと」を共有することが、静かな退職の予防につながります。

「辞めさせないマネジメント」から「選び続けたくなる職場」へ

企業側がとるべきスタンスは、「どうやって辞めさせないか」ではなく、「どうすれば社員がこの職場を選び続けたくなるか」です。

「この会社で働く意味」「この事業を進める意義」を社員とともに再発見していくプロセスこそが、静かな退職への根本的なアプローチとなります。

静かな退職と日本企業はどう向き合うべきか
構造的課題と人材育成のアップデート

ここまで見てきたように、「静かな退職と日本企業」の状況は、個人の問題ではなく、構造的な課題が色濃く影を落としています。

私たち日本企業は、どのように静かな退職と向き合うべきなのでしょうか。

データから見る「静かな退職と日本」の現状

エンゲージメント調査や意識調査では、日本の従業員のエンゲージメントが世界的に見ても低水準であることが繰り返し指摘されています。

その背景には、賃金や待遇といった表面的な要因だけでなく、「仕事の意味の不明瞭さ」「意思決定への関与の少なさ」といった構造的な要因があります。

エンゲージメント調査・調査レポートが示す日本企業の特徴

多くの調査で、日本企業の特徴として挙げられるのは、

  • 上からの指示に従う文化が強い
  • 自分の意見やアイデアが経営に反映される実感が薄い
  • 評価や昇進の基準がわかりにくい といった点です。

これらは、静かな退職の温床となりやすい要素でもあります。

賃金・評価だけでは説明しきれない「意味の喪失」

賃金や評価の問題はもちろん重要ですが、それだけでは静かな退職を十分に説明できません。

「この仕事は何のためにやっているのか」「自分の仕事が社会にどうつながっているのか」

という「意味」の問いに答えられないと、人は徐々に熱量を失っていきます。

静かな退職の根っこにある“構造”を捉える

静かな退職は、個々の社員のやる気の問題ではなく、評価・育成・配置・事業ポートフォリオといった構造の問題が複雑に絡み合った結果として現れます。

評価・育成・配置・事業ポートフォリオが生むモヤモヤ

例えば、短期的な売上目標を優先した事業ポートフォリオの中で、社員は「本当にやりたいこと」から遠ざかっていくことがあります。

また、評価や育成の仕組みが、挑戦よりも失敗しないことを重視していると、積極性は徐々に奪われていきます。

こうした構造が積み重なることで、静かな退職は「個人の選択」ではなく、「組織文化の結果」として表れてくるのです。

リディラバの「社会課題×越境学習」で
仕事の意味を再定義する

リディラバの企業向け研修は、社会課題の現場に越境し、その構造を自分たちの事業と接続して考えることを重視しています。

たとえば、地方の過疎地域や福祉の現場、教育現場などに足を運び、「なぜこの課題が解決されていないのか」「そこに自社のビジネスはどう関わりうるのか」を考えることで、社員は自分の仕事の意味を再発見していきます。

これは、静かな退職の根底にある「意味の喪失」に真正面から向き合うアプローチです。

リディラバの企業研修が静かな退職と向き合う3つのポイント

リディラバの企業研修は、静かな退職に悩む企業に対して、次の3つの観点からアプローチします。

越境学習で“仕事の外”から、自分の働き方を問い直す

日常業務から一歩離れ、社会課題の現場に飛び込むことで、「自分はどんなときに心が動くのか」「仕事を通じて何を実現したいのか」を再確認します。

この越境の経験は、「今の仕事にどう向き合うか」を本人が主体的に選び直すきっかけになります。

社会課題の現場で、自分の強みと役割を再発見する

現場でのインタビューやプロジェクトを通じて、社員は自分の強みや役割を改めて認識します。

「聞く力」「翻訳する力」「構造を捉える力」など、日常業務では見落としがちな強みが可視化されることで、「この会社で、自分にしかできない貢献がある」と感じられるようになります。

課題解決プロジェクトを通じて、「関わり続けたくなる仕事」をつくる

研修で得た学びを、自社の事業や組織課題の解決プロジェクトに接続することで、「学びで終わらない変化」を生み出します。

こうしたプロジェクトを通じて、「この会社で、まだやれることがある」「ここで挑戦し続けたい」という感覚が育まれ、静かな退職ではなく、「関わり続けたくなる働き方」が選択されやすくなります。

まとめ

もし、貴社の現場でも静かな退職の兆候が見え始めているのであれば、それは危機であると同時に、組織をアップデートするチャンスでもあります

社会課題の現場に越境し、社員一人ひとりの「働く意味」を再起動させるリディラバの企業向け研修について、ぜひ一度ご相談ください。

静かな退職は「やる気の欠如」ではなく、「このままでは続けられない」という静かなサインです。本記事では、30代に多い静かな退職の理由や兆候、やり方・クビの不安を整理し、日本企業の構造的課題と結び付けて解説しました。

リディラバの越境型企業研修は、そのサインをきっかけに、社員と組織が共に働き方をアップデートしていくための実践的な場を提供します。