【人事必読】今、ビジネスで注目されるトランジションとは?変化を成果に繋げる考え方を徹底解説!

トランジションとは何かを、ビジネスの視点からわかりやすく解説。
役割変更や組織変革の際に起こる心理的・内面的な移行プロセスに注目し、変化を成果につなげる考え方をブリッジズ理論をもとに紹介します。
リディラバの企業向け研修がトランジションを重視する理由や、人材育成・組織変革への活かし方も解説します。
目次
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トランジションとは何か?
変化を「乗り越える」ための概念

近年、ビジネスや人材育成の文脈で「トランジション」という言葉に注目が集まっています。
トランジションとは、単なる環境の変化や制度変更を指す言葉ではありません。人や組織が変化に直面したときに経験する“内面的・心理的な移行プロセス”そのものを意味します。
社会や市場の変化が激しい現代において、変化は避けられない前提条件となりました。しかし、変化が起きたからといって、人の行動や思考が自動的に切り替わるわけではありません。その「切り替わらない期間」や「揺らぎの時間」こそが、トランジションと呼ばれる領域です。
トランジションの意味と語源
トランジション(transition)は英語で「移行」「推移」「過渡期」を意味します。語源的には「向こう側へ渡る」というニュアンスを含み、ある状態から別の状態へ移り変わる“途中のプロセス”を強調する言葉です。
日本語では「変化」や「転換」と訳されることもありますが、ウィリアム・ブリッジズのトランジション理論によるとトランジションの本質は結果ではなく過程にあります。
役職が変わった、制度が変わった、組織構造が変わった——それ自体は「変化(チェンジ)」ですが、それを自分なりに受け止め、意味づけし、行動を変えていくプロセスがトランジションです。
上記はビジネスにおけるトランジション概念となっており、心理学・看護学などではMeleisのTransitions Theory等の異なる概念も存在します。
「変化(チェンジ)」と「トランジション」の違い
ビジネス文脈で「トランジションとは」を説明する際に欠かせないのが、「チェンジ」との違いです。
チェンジは外的・客観的な変化を指します。例えば、組織再編、評価制度の変更、新規事業の立ち上げなどがこれに該当します。
一方、トランジションはその変化を受け取る側の内面に起こる主観的な変化です。
制度を変えただけでは行動が変わらない、研修を受けただけでは意識が変わらない——こうした現象の背景には、トランジションが十分に起きていないことがあります。
ビジネスにおいて成果を生むには、チェンジとトランジションの両方が必要なのです。
なぜ今、トランジションという考え方が注目されているのか
トランジションが注目される背景には、変化のスピードと複雑性の増大があります。
正解が見えにくく、過去の成功体験が通用しない状況では、単なるスキル習得や知識注入では対応できません。
こうした環境下では、人が「どう考え方を更新するか」「どんな前提を手放すか」といった内面的な変化が重要になります。
そのため、ビジネスや人材育成の分野で「トランジションとは何か」が改めて問われているのです。
トランジションは
「ビジネス文脈」でどう使われる概念か

「トランジションとは、ビジネスにおいて何を指すのか」という疑問は、多くのビジネスマンの関心を集めるところでしょう。
ビジネス領域では、トランジションは個人と組織の双方に関わる重要な概念として使われます。
ビジネスにおけるトランジションの代表的な場面
ビジネスには様々なトランジションの場面があります。
昇進・配置転換・役割変更などのキャリアトランジション
管理職への昇進や部署異動は、典型的なキャリアトランジションの例です。
肩書きや業務内容が変わるだけでなく、期待される役割、意思決定の仕方、人との関わり方も変化します。
このとき、表面的には同じ人物でも、内面では「これまでの自分」と「新しい自分」の間で揺れ動く期間が生じます。
この心理的移行を適切に支援しないと、プレッシャーや不全感が強まり、パフォーマンス低下につながることがあります。
組織変革・事業転換におけるトランジション
ビジネスモデルの転換やDX推進などの組織変革においても、トランジションは不可欠です。
戦略や方針が変わっても、現場の一人ひとりが「なぜ変わるのか」「自分はどう関わるのか」を腹落ちさせなければ、実行は進みません。
つまり、組織変革の成否は、社員一人ひとりのトランジションが起きるかどうかにかかっていると言えます。
ビジネス成果に直結する「見えない移行プロセス」の重要性
トランジションは数値化しにくく、見えにくいプロセスです。しかし、ここを軽視すると、どれほど優れた戦略や制度も形骸化してしまいます。
近年、企業研修の分野で内省や対話を重視する動きが強まっているのも、この見えない移行プロセスの重要性が認識され始めた結果です。
トランジションがうまくいかない組織・個人に起こりがちな課題

トランジションが適切に支援されない場合、さまざまな問題が生じます。
制度や戦略は変えたのに、行動が変わらない理由
「制度は変えたのに現場が動かない」という声は、多くの企業で聞かれます。
その原因の多くは、社員が新しい状況をどう捉えればよいのか分からず、心理的に旧来の前提にとどまっていることにあります。
個人の内面に起こる戸惑い・抵抗・停滞
トランジションの過程では、不安や混乱、喪失感が生じることがあります。これらは自然な反応ですが、言語化されず放置されると、抵抗や無気力として表面化します。
トランジションを放置することで生じる組織リスク
離職率の上昇、エンゲージメント低下、形だけの改革
これらはトランジション軽視の結果として起こりがちなリスクです。トランジションの際にはプロセスを理解して、適切な手順を追っていくことが必要です。
トランジションのプロセスに
ついて理解を深める

トランジションのプロセスには終焉、ニュートラルゾーン、開始という3つの段階があります。
① 終焉:これまでの前提・役割を手放す段階
最初の段階では、これまで当たり前だと思っていた価値観や役割を手放す必要があります。この「終わり」をきちんと扱わないと、次の段階に進めません。
② ニュートラルゾーン:不安定だが学習が起こる移行期
次に訪れるのが、古いものも新しいものも完全ではない中間状態です。不安定ですが、最も学習と内省が起こりやすい時期でもあります。
③ 開始:新しい役割・行動様式が定着する段階
最後に、新しい考え方や行動が自分のものとして定着します。この段階で初めて、変化が成果として現れ始めます。
ビジネスでこの3段階を無視してはいけない理由
ビジネスではスピードが求められますが、この3段階を飛ばすことはできません。段階を飛ばそうとすると、後戻りや停滞が起こります。3つの段階の意味と意義を理解して進むことが必要です。
企業研修において
「トランジション」を扱う意味とは?
近年、企業研修においてもトランジションを扱う動きが広がっています。
スキル研修だけでは変化が定着しない理由
スキルや知識は重要ですが、それだけでは行動変容は起きません。トランジションを扱わない研修は、学びが日常に戻った瞬間に消えてしまうことがあります。
トランジションに向き合うことで起こる内面的変化
自分の前提や価値観を問い直すことで、学びが「自分ごと」になります。これが行動変容の起点です。
個人の変容が組織変革につながるメカニズム
一人ひとりのトランジションが積み重なることで、組織全体の変革が現実のものになります。
リディラバの企業向け研修が
貴社のトランジションに影響する理由

リディラバでは社会課題の現場で企業研修を行うことで、個人にトランジションを起こします。
社会課題の現場で起こる「認知の揺さぶり」
リディラバの研修では、社会課題の現場に身を置くことで、参加者の前提や価値観が揺さぶられます。今まで「当たり前」と思っていたことが、様々な現場を見ることで変容を促されることとなります。
正解のない問いに向き合うことで生まれる内省
答えのない問いに向き合う経験は、強い内省を促し、深いトランジションを生み出します。外の世界で簡単に答えを探せない分、自分の内面と向き合う時間が増えるのです。
行動変容につながる“意味の再構築”としてのトランジション
日常では出会わない様々な立場の人と出会い、交流することで自らの価値観が揺さぶられます。そして、体験を通じて価値観や意味づけが更新され、日常に戻った後の行動が変わっていきます。
事例:島根県内探索プログラム×価値観の変容

リディラバは2025年にNTT西日本 島根支店さまと共に、地域への価値観の変容をゴールとしたオーダーメイド型プログラム実施しました。
社会課題を題材に分析とその後の実践を視野に入れたプログラムを組み合わせることで、単なる知識獲得ではなく、参加者の価値観や思考が変容する研修を実現しています。
トランジションを乗り越えた先に、企業と個人は何を得るのか

トランジションは、不安や混乱を伴うプロセスである一方で、それを丁寧に乗り越えた先には、個人と組織の双方にとって大きな価値をもたらします。
単なる環境適応にとどまらず、考え方や行動の質そのものが更新されることで、変化の多い時代において持続的に成果を生み出す基盤が形成されていきます。
自律的に考え、行動する人材の育成
トランジションを経験した人材は、変化に対して主体的に向き合えるようになります。
これまでのやり方や正解が通用しない状況に直面したとき、「誰かの指示を待つ」のではなく、「今、自分はどう考え、どう動くべきか」を自ら問い直す姿勢が育まれます。
変化を前向きに受け止められる組織文化
ランジションが個人の中だけでなく、組織として共有されるようになると、組織文化にも変化が生まれます。変化に対する戸惑いや不安が「弱さ」として隠されるのではなく、対話や内省の対象として扱われるようになることで、心理的安全性が高まります。
その結果、変化は恐れるものではなく、学習や試行錯誤を通じて組織を進化させるための機会として捉えられるようになります。こうした文化を持つ組織では、新しい挑戦や改善提案が生まれやすくなり、変化に強い組織基盤が形成されていきます。
社会と接続されたビジネスの意思決定
トランジションを通じて視野が広がると、意思決定の基準にも変化が生まれます。
短期的な効率や利益だけでなく、「この判断は社会にどのような影響を与えるのか」「自分たちはどのような価値を生み出そうとしているのか」といった問いが自然と立ち上がるようになります。
まとめ
トランジションとは、環境や制度の変化そのものではなく、人や組織が変化を受け止め、行動を変えていく内面的な移行プロセスを指します。
ビジネスにおいては、昇進や組織変革の成否を左右する重要な要素です。リディラバの企業研修は、社会課題の現場での体験と内省を通じて、トランジションを深く促し、個人の変容を組織の成果へとつなげます。